MtGAを始めて2ヶ月半経った
たらこ@hmd_tarakoです。
Magic: The Gathering Arena(以下「MtGA」)というゲームを始めました。 MtGAの説明とか2ヶ月半やった感想とかを書きます。 前の2/3はMtGを知らない人向け、後ろ1/3はMtGをちょっと知ってる人向けだと思います。
Magic: The Gathering(マジック・ザ・ギャザリング、以下「MtG」)をPCでプレイできるのがMtGAです。
MtGとは
世界で最初のトレーディングカードゲームです。 僕と同じ歳らしい。
「マジック」「ギャザ」「MTG」「MtG」のように略されます。
MTGという略称が別の単語を思い出させて嫌な気分になるので 僕はMtGで統一します。
MtGを開発している会社の偉い人が言うには
- トレーディングカードゲームというアイデア
- 「マナ」のシステム
- カラーパイ
の3つがMtGを支えているらしく1、 僕もそう思うのでこれらに沿っていくらか説明します。 説明したいので説明させてくれ。
トレーディングカードゲーム(TCG)
カードを手に入れる
トレーディングカードゲーム(TCG)の「トレーディングではないカードゲーム」との明確な違いは各々が自分のデッキ(カードの束)を用意してゲームをすることです。 ランダムなカードが何枚か入っている袋(パック)を買ったり、 決まったカードがまとまった枚数入っている箱(スターターデッキ)を買ったり、 イベントに参加して参加賞・景品としてカードを手に入れたり、 雑誌・お菓子のオマケについてくるカードを手に入れたり、 いろんな手段でカードを手に入れます。
MtGが登場して25年以上経った今では、 それらのカードを1枚単位で売っているカードショップがあちこちにあります。 僕は「カードがランダムで手に入る」というのが嫌いなので滅多にパックを買うことがなく、 頻繁にカードショップで1枚ずつ選んで買っています。
戦いをする
多くのTCGは「戦闘をする生き物などのカード」とそれ以外の「戦いを補助するカード」があります。 「戦闘をする生き物などのカード」をMtGでは クリーチャー (他TCGでは モンスター や ユニット など)と呼び、 クリーチャーによる戦闘によって何らかの点数を稼ぐ(あるいは相手の点数を減らす)ことが勝利条件となっています。
MtGでは対戦するプレイヤーにライフという点数が 20点 あり、 クリーチャーによる戦闘によって相手のライフを 0 にすることで自分が勝利します。 それ以外にも
- 戦闘ではないダメージによって相手のライフを 0 にする
- 「山札が無い時に山札からカードを引かなければならない時に敗北する」というルールで相手を負けさせる
- ルール以外の特定のカードに備えられた勝利条件を満たす
といったことを狙って勝利を目指すこともあります。
デッキやゲームの内容がその時々で異なるので、 プレイヤーは勝利への様々な道を探します。
マナ
MtGのカードには大きく分けて「土地」と「呪文」のカードがあります。 プレイヤーが置いた土地は「マナ」という点数を生み出し、 マナの点数を消費してプレイヤーは呪文を使います。
MtGには白○黒●赤●緑●青●の5つの色があります。 呪文カードには必要なマナの点数と色の指定があるので、 それを満たすようにマナを作り出して呪文を唱えます。
土地が生み出すマナの色はその土地の種類によって決まっているので、 デッキに入る土地と呪文は色のことを考えて決めます。
土地は1ターンに1度自分の番に手札から場に出すことができ、 マナを生み出せるようになります。 マナは1つの土地から原則1つ出てきますが、 出し終わった土地も次の自分の番になると再びマナを出せるようになります。 1ターンごとに土地が増えていくことで、 1ターン目は1マナ、 2ターン目は2マナ、 3ターン目は3マナ…と自分の番になる度に使えるマナの合計が増えていきます。
序盤は小さな呪文同士で戦い、 ゲームが進めば大きな呪文を唱えたり、あるいは小さな呪文をたくさん唱えるような攻防になります。
大きな呪文を唱えて大局を動かすことを狙うデッキもあれば、 小さな呪文を駆使して大きな呪文を唱えられる前に勝ちを決める、 そういったデッキもあります。
カラーパイ
MtGには白○黒●赤●緑●青●の5つの色があると言いました。 これらには思想や機能が割り当てられています。
色ごとの思想・哲学を5つの色を円形に配置した カラーパイ で図としてよく表現されているらしいです。
僕自身カラーパイの概念はまだ理解していないのですが、その思想・哲学に従って色が持っている機能についてざっくり言うと、
- 白○はライフを回復したり、防御をしたりするのが得意
- 黒●は自分のカードやライフを犠牲にしたり、何かを破壊するのが得意
- 赤●は攻撃力を上げたり、戦闘なしでもダメージを与えるのが得意
- 緑●は土地を増やしたり、飛行している敵を倒すのが得意
- 青●は
性格がわるいカードを引くことや呪文の無効化が得意
みたいな特徴があったりします。 もちろんこれだけではないですし、全部挙げるのは大変ですね。 本質的には各色ができることより各色が できない ことの方が大切らしいのですが、 その辺りはまだ僕も分かっていないので…
白○に天使が多くて黒●に悪魔が多いとか、 そういったストーリー(フレーバー)的な象徴も色ごとに備わっています。
色ごとに機能的な偏りがあると何が良いかというと、 人によって好みが生まれたり、 強いデッキへの対抗策が生まれたりするんですね。 便利な言葉を借りれば多様性というやつです。
MtGAのこと
さて、ここまでMtGの話でしたが、僕が2ヶ月半やっているのはMtGAというゲームです。 アナログゲームであるMtGをPCでプレイできるデジタルゲームがMtGA。
僕は遊戯王というTCGをかれこれ15年ぐらいやってますがMtGは今まで触ったことがなく、 初めてMtGAで触ることになりました。
最新のカードがMtGと一致する
リアルにあるTCGがデジタルゲーム化されると珍しくない現象があって、 デジタルゲームで使えるカードがリアルのアナログゲームの方と一致しないことです。
MtGAではそれがありません。 MtGの方でパックが発売されるならばMtGAでもパックを購入・利用可能になります。 MtGでは「この日にパックを発売します!」という日の1週間前までプレリリース期間があって、 カードショップなどで催される公式イベントで発売に先駆けて新発売のカードを触れることができるのですが、 MtGAではプレリリース期間で既にパックが発売・使用可能になってるみたいです。 まあ大事なのは現実のカードと同時期に同じカードが使えるようになるということです。
遊戯王なんかはコンシューマーゲーム機で何シリーズも「遊戯王をプレイできるゲーム」が出ていますがアナログゲームと使えるカードが一致することはまず無かったですし、 スマホ版(デュエルリンクス)はルールから既に異なるので遊戯王のカードを借りた別物になっています。
ガチャに天井がある
MtGAは基本無料のゲームです。 課金システムが備わっておりパックを買うために課金します(ゲーム内アバターやイベント参加費などにも課金できます)。
ソシャゲをやってる人に言うならパックを買うのはガチャです。 MtGのカードには4段階のレアリティ(コモン<アンコモン<レア<神話レア, 右の方が希少で一般に強力)があり、 目当てのカードは必ずしも手に入らない。
MtGAでのカード入手にはワイルドカードという仕組みがあり、 パックを開封すると確率でパックの中にワイルドカードが入っている、 あるいはパックを開封した時にたまるゲージが一杯になるとワイルドカードが手に入ります。
レアリティ(コモン<アンコモン<レア<神話レア)に対応した4種のワイルドカードがあり、 もちろん神話レア用のワイルドカードは最も手に入りにくいです。 そして、このワイルドカードは同じレアリティの任意のカードと交換することができます。 これが天井のようなものになっています。
MtGは原則同じ名前のカードをデッキに4枚まで入れられるので、 1枚当てただけでは足りないというのはよくあります。
自動で処理が進む
使うと何が起きるかがカードに書かれていても、 実際にはどのような動きになるか分からないことはTCGでよくあります。 カード単体では理解できても特定の複数を組み合わせるとどうなるのか?といった疑問は(非常に)よくあります。
MtGAはMtGとルールやカードごとの処理が統一されていて、 それに沿って自動でゲームを進行させてくれます。
できることはできると(よほど変なバグを踏んでいない限りは)示してくれるし、 できない時は(よほど変なバグを踏んでいない限りは)できないものとして進めてくれます。
使うことができるカードがある時は一旦ゲームの進行を停止して使用可能なカードを光らせてプレイヤーに判断を尋ねてきます。 これのおかげでかなりMtGのルールの理解が進みました。
チュートリアル
「MtGにはこういったシステムがあってこれはこうでこうなってて…」みたいな説明はチュートリアルにはあんまりなくて、 普通の対戦形式で始まり「このカード今使い時だから使おうね」といったことを喋るガイドとしばらくゲームを進めます。
ガイド形式のチュートリアルは5戦ほどで終わりますが、その後カラーチャレンジという事実上のチュートリアル延長戦が始まります。 白○黒●赤●緑●青●の5色分のカラーチャレンジが用意されており、 色ごとの特徴を押さえつつ様々なカードを使わせてくれます。 4戦のコンピュータ戦の後に対人戦が1戦あり2、 その対人戦が終わると勝敗に関わらずその色のカラーチャレンジが終了します。 そうするとその色のデッキがまるごと手に入ります。 カラーチャレンジが全て終わると5色のデッキがそれぞれ手に入っているわけです。
さらにそれらカラーチャレンジが終わると2色混合デッキが手に入るミッションが始まります。 例えば「赤と青を半々にしたデッキ」とかですね。 貰える2色混合デッキが全部で10種(5C2 = 10 ですね)あるんですが、 このミッションが達成してから20時間後に次のが追加されるのでデッキが全部揃うまでリアルの時間が結構かかる。 1個→1個→1個→1個→1個→5個って感じで最終日にまとめて5個貰って終わるんですがそれでもほぼ6日かかる。
まあいっぺんに使えるカードが増えても覚えきれないのはそうなんですが、 なぜそんな風にしたんだろうか…
さて、ここまでの事実上のチュートリアルを含めて全部が終わった時点で15個分のデッキ、 数百枚のカードをプレイヤーは所持していることになります。 まだ1円も課金してないのにこんなにカードを使えるのか…
プロモーションコード
課金なしでもパックは手に入れられるんですが、 さすがにゲーム開始時はパック購入のためのゲーム内通貨もない。
しかし、入力すると数パックが貰えるプロモーションコードというものがあります。 パック発売の記念なんかで配布されたものですね。
これを使えるやつを片っ端から入力すると結構な数のパックが手に入ります。
タダでも数パック手に入ると関連するカードも欲しくなったり、 希少なカードを手に入れた時の快感を求めてパックを欲しくなったり、 そういったことも狙えるいやらしい手ですね…
対戦相手
- 知らない人とマッチングして1戦できます
- 知ってる人とフレンドになって指名対戦できます
- 知らない人とやるモードには戦績でランクが上がり下がりする対戦形式もあります
- 開催されているイベントの形式に沿った対戦もあります
- 未開封のパックを開けて手に入れたカードや、それらを規定のルールで交換し合ったカードだけでデッキをその場で作る形式の対戦ができます
自分のMtGAの話
説明中心で自分の話をしたのであとは自分中心の話をします。
きっかけ
友人A氏がデジタルのカードゲームを何かやりたいと言っているのを見かけたので、 勧めると同時に僕も始めました。 カードゲームにおける基礎的なものも詰まってるので触れておきたいという気持ちもありました。 デモコン理論とかシルバーバレットとか遊戯王をやってても聞くフレーズでしたね。
A氏と僕の共通の友人K氏がMtGAの知見があったので色々と教えてもらいつつ。 (もっと前にK氏からMtGAに誘われていましたがその時は乗り気ではなく…) 同時期に始めた友人と教えて貰える友人がいるとたいへん都合が良いですね。
使ってるデッキ
【緑黒出来事(ゴルガリアドベンチャー)】デッキを使っています。 プレインズウォーカーを使うのをやめろという気持ちから残忍な騎士を選びました。 インスタント除去が積めないデッキがもう使えない… あとは恋煩いの野獣もシンプルに使ってて気持ちが良い。
頻度
だいたい毎日やってます。 モードを「プレイ」にして「プレイ」ってボタンを押すだけでマッチングして1戦できるのでかなり手軽です。 20時間に1個デイリークエストが追加されるので、 最近はそれを消化する程度にやっています。
ランク戦
デイリークエストの色指定が黒緑に絡んだ日は緑黒出来事を使ってランク戦をやってます。 一昨日(9/25)初めてプラチナのティアー4に上がりました。
ブロンズ4321 → シルバー4321 → ゴールド4321 → プラチナ4321 → ダイヤモンド4321 → ミシック
となっているのでちょうどスプラトゥーン2でいうと C B A S S+ X
のSか?
ゴールドまでは必要な勝率がかなり少ない(体感)ので分布でいうともっと下のような気もする。
ちなみにミシック(mythic)は神話のことです。
神話レアってさっき出てきましたね。
神話レベルのものがMtGでは一番上になりがち。
ところで【緑黒出来事】は分類的にはミッドレンジに相当するらしいのですが、 マッチ戦でのサイドボーディングの対応力が強み1つであるミッドレンジはシングル戦であるMtGAのランク戦に不向きらしく、 ここから先どうしようかなと思いつつ。 そもそもMtGのマッチ戦のことは何もわからないですけど。
欲しいカード
『ゼンディカーの夜明け』というパックが最近発売されました。
【緑黒】を使ってるので《水蓮のコブラ》ってやつが気になってます。 レアなので手に入れにくいんだわこれが。 ちなみに《Black Lotus》という超高額で有名なMtGカードがありますが、 水蓮(=睡蓮、Lotus)に関係があるカードはたいてい《Black Lotus》を意識してマナを出す能力を持っています。
あとは《トリックスター、ザレス・サン》ってやつも使ってみたい。 ならず者という括りのカードを集めたデッキで使うカードなんですが、 このカード、あからさまにニンジャなのだ! MtGには「忍術」という能力がありますが、 《トリックスター、ザレス・サン》は忍術めいたワザを持ち実際強い。
そもそも今回のパック(ゼンディカーの夜明け)は強力な土地がありそれを持っておかないといけないので手に入れるべき… 難しい。 多々買わなければ生き残れない。
課金
まだしてないよ。 するのかな…わからん。 今はデイリークエストで貯めたゲーム内通貨でやりくりしています。
さいごに
MtGというカードゲームそのものが良い質3ですし、 MtGAという環境で手軽にプレイできるというのもかなり良いと思いました。 ゲームが自動で処理されるからルールを覚えやすかったのも良かったですね。 まだしばらくは細々とプレイし続けると思います。
あと、プレインズウォーカーを使うのをやめろ。 二度とその面を見せるな。
-
(出典不明)http://mtgwiki.com/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%82%A4#.E3.82.AB.E3.83.A9.E3.83.BC.E3.83.91.E3.82.A4.E3.81.AE.E4.BE.A1.E5.80.A4↩
-
よく読めば対人戦のことを意味する書き方になっているけど最初は全く気付かなかったし、突然そこまでのコンピュータ戦でも出てこなかったマリガンするかどうかの選択肢が出てきてめちゃくちゃビビった。↩
-
最近、今までに類を見ないレベルのバランス調整(禁止カードの制定)が起きてるらしいですが、まあそれはそれとして…↩